酵母ダイエット 我々は規制を求めるべきか?

◎ エッセイ

 

○ パン屋経営者・パン職人(人) 07/02/2017

酵母ダイエット

 

「酵母ダイエット」を聞いたことはありますか?
資料が手に入ったので読んでいます。(某メーカーの商品ですが、他のメーカーも内容は似たようなものです)
酵母は、広義的には真菌類の総称で、一般的に食品に用いられる種類はサッカロミセス種に属します。
酵母の働きは、「糖質を分解して、炭酸ガス、有機物質、アルコールなどを生成します」
製パンでいう、いわゆる「発酵」です。

酵母ダイエットは、その酵母の糖分を分解する性質を利用して、
直接、体内(胃や腸)で働かせて、糖質を分解しよう。 というものです。
えっ?! 製パンに関わっている者として、ものすごい違和感があるんですが。
理屈だけなら、酵母は糖質を分解しますが、体内で同じように働くのでしょうか?

某メーカーの商品の中身は、「乾燥酵素(活性ドライ酵母)、もろみエキス末、ブドウ糖、抹茶、オリゴ糖、炭酸カルシウム、ビフィズス菌」です。
ビフィズス菌(乳酸菌)は、善玉菌として腸内の環境を整える働きがあります。
生きたまま腸まで届ける研究は、大手企業で長年続けられていて、
多大の研究費と大変な努力が注がれています。
ビフィズス菌がせっかく、生きて腸まで届いても外来の乳酸菌が腸に留まるという保証はなく、
定住せずに体外へ排泄されるのが大半だといわれています。
酵母も同じく、胃酸で死んでしまうか、体内で活躍せずに排出されるのがオチです。

某メーカーの酵母はなんと、胃酸に耐性がある酵母なんですね。(本当に?!)
胃酸に耐性がある菌種を見つけて、その酵母を培養して、 しかも乾燥酵母にする。
これって大変なことですよ。
大手企業の協力がないと実現するとは思えません。胃酸に耐性がある酵母としましょう。
酵母が糖を分解する働きも体内でできたとしましょう。
それがどれだけ糖分を分解をしてくれるのか。
酵母はものすごく小さいもので、100gの糖分を分解するだけでも相当な酵母と時間が必要です。
これはダイエットは、体質改善ではなく物質的なものです。
酵母は増殖しますが、空気(酸素)がないとできません。

この酵母ダイエット商品の口コミサイトを見ると、効果がないという意見が大半で、
効果があるとしている人は、運動して、腹八分もしていると。
いやいや、この商品そのものの効果の意見を聞いているのであって、
それがダイエットとして効果があったんでしょうと言いたくなります。
また、ゲップが出ると意見が多く、レスは炭酸カルシムが入っているからと。
胃酸と反応して二酸化炭素が出るので、ゲップのガスはこれの所為です。
これは胃酸過多に処方される薬にも使われています。
胃酸が少な目の状態になり、若干の消化不良になるから排便が促されます。

糖を分解するとありながら、ブドウ糖が配合されています。
ブドウ糖が配合されているのは、口にするときに甘さを感じさせるためで、
配合しないと、にがくて苦痛です。

この商品、結構、高いんですよ。
1箱30袋入り、内容量60g(2g×30袋) 3990円(送料別途500円)

※上記の記事は、2010年07月08日のブログ(現在hは停止中)に書いたものに修正、加筆しました。
あれから7年近く経っています。(現在2017年07月)
驚くべきことに、いまだにこの商品売られているんですね。
このことが一番、驚きました。

 

○ その他 07/02/2017

我々は規制を求めるべきか?

 

1997年にアメリカのネイサン・ゾナー君という14歳の少年が書いたレポートをご存知だろうか?
彼は、DHMOという化学物質の害を指摘し、この物質の使用規制を求めて周囲の50人の大人に署名を求め、
うち43名のサインを得ることに成功したのです。しかし、結局のところ裁判にすらなっていません。

DHMOとは、以下の通りです。

水酸と呼ばれ、酸性雨の主成分である。
温室効果を引き起こす。
重篤なやけどの原因となりうる。
地形の侵食を引き起こす。
多くの材料の腐食を進行させ、さび付かせる。
電気事故の原因となり、自動車のブレーキの効果を低下させる。
末期がん患者の悪性腫瘍から検出される。
危険性に反して、DHMOは頻繁に用いられている。
工業用の溶媒、冷媒として用いられる。
原子力発電所で用いられる。
発泡スチロールの製造に用いられる。
防火剤として用いられる。
各種の残酷な動物実験に用いられる。
防虫剤の散布に用いられる。洗浄した後も産物はDHMOによる汚染状態のままである。
各種のジャンクフードや、その他の食品に添加されている。

これだけの害を及ぼす化学物質でありながら、世界中のどこの国でも規制されていません。
おかしいではないか。
どう思われますか? 現状に許せないと思われますか?

その理由がここにあります。
http://www.org-chem.org/yuuki/chemical/chemical.html