イーストの安全性

◎ 原材料

 

○ イースト 06/09/2017

イーストの安全性

 

イーストは安全なものか?
一部ネットで、安全性が問題となっているので検証します。

生イーストは、パンに適した種菌を工業的に純粋培養したものです。
工場では、衛生的で温度管理をしっかりさせて作られています。
清潔で雑菌が含む余地がないことでいえば、安全です。

オリエンタル酵母工業株式会社のイーストの作り方のサイト
http://www.oyc.co.jp/yeast/lab_recipe.html
ここでは、わかりやすく図面で解説されています。

もう少し踏み込んでいえば、種菌を増やす工程で窒素、廃蜜(糖蜜)、リン酸を添加させています。
ここで問題があるのでないか、という指摘があります。

イーストは「糖を含む栄養源を水に溶かし、これに空気を吹き込むと、アルコールはほとんど生成されず、菌体が増える」これがイースト製造の原理です。空気があるときは「増殖」するが、空気がなくなると「発酵」するわけです。

窒素は、空気の大部分の成分です。
廃蜜は、サトウキビから砂糖を精製するときに出る副産物で糖分やミネラルなどが含まれている黒褐色で粘度の高い液体です。

なぜ、サトウキビから出る副産物かというと、砂糖(上白糖、三温糖)を作るときの糖度の純度を高めていく工程の遠心分離機や煮詰めていく中で、不必要なものができます。砂糖会社にとっては、もう使い道はないものです。そのわりには、まだ糖分も残っていて、ミネラルなどの有機物質も含まれます。それをイースト製造会社が安く買って、イーストの製造に使っています。
砂糖製造会社にとっては、「廃蜜」ですが、この言い方、イースト製造会社側は嫌がりますね。「廃」って言葉が悪い。糖蜜と言い換えます(第三者では今でも廃糖蜜という言い方はします)。
現在、この糖蜜の扱い方もだいぶ進歩しているし安心できるものですよ。という話は、イースト製造会社の人から聞きました。

なぜ、イーストの製造のリン酸が必要なのか。
イーストが増殖するときに栄養源が必要ですが、どうしてもリン酸が不足がちになるので添加しているのです。

リン酸は身体に悪いものでないか。
リン酸は、植物の肥料にあたり土壌改良材に入っているものです。土壌改良材を使えば、微量ながら、野菜、果物にも含まれます。リン酸はもともと人体に必要なもののひとつですし、大量に摂取すれば、そりゃ問題は出てくるでしょうけども、普通に摂取していれば、問題はありません。なによりも、イースト製造では、イーストの増殖の工程のあと遠心分離機や水洗いをして不純物を取り除く作業をしています。

インスタントドライイーストの製造は、生イーストを作る工程で、脱水して乾燥させて顆粒状にします。
そのなかで、「ソルビタン脂肪酸エステル」を添加します。これがないとインスタントドライイーストの特徴である「予備発酵なしで、使用することができる」というのができないのです。それで必要なようです。

ソルビタン脂肪酸エステルは身体に悪いものではないか。
ソルビタン脂肪酸エステルは、乳化剤の一種で、1945年に米国Atlas社により開発され、日本でも古くから食品添加物として用いられてきたものです。国際的にも認められていて、インスタントドライイーストのフランス製「サフ」は、特に規制を受けずに世界各地に輸出されています。

天然酵母は、機械で作る場合は、衛生面や温度管理がしっかりしているので、よけいな雑菌が入り込む余地はないですが、手作りの場合に問題があります。性質上、雑多な菌を取り込むので、都合の良い菌ばかりではありません。衛生的な環境で管理しなければ、雑菌などが繁殖してしまう恐れがあります。もっとも、生地が発酵中、PH(ペーハー)が下がり、生地の酸化に伴い、病原菌なるものは死滅していきます(乳酸菌、パン種は酸化に強い)。焼成では高温で病原菌が生き残ることはできません。天然酵母の菌が原因で病気になったという例は、世界的にみてもありません。

生イースト、ドライイーストより天然酵母の方が怖い?
いえいえ、怖いということはありません。もともと自然に近いものはそういうことではないですか。
「自然=安全、安心」ということ自体が間違っていますし、100%安全、安心な食べ物というのも厳密にいえば、存在しません。

 

 

 

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