生イーストの種類 サフとは 天然酵母のイメージ

◎ 原材料

 

○ イースト 06/09/2017

生イーストの種類

 

イーストの生産会社は、日本で現在7社以上、あります。
その中でも、3大大手は「カネカ」「オリエンタル」「キリン協和フーズ」です。

3社の標準タイプを使い比べた結果、粘度や発酵力に少しだけ違いがあります。
発酵力が強いから良いというわけではなく、発酵力が強いとイースト臭の出やすさに繋がるので良し悪しです。3社ともに総合的に優秀で、値段は同じです。(一部で値段の違いはあります)

イーストの種類
以下は、生イースト(カネカ製)の種類の一部です。毎年のように生イーストの新商品が誕生し、一部は生産中止となります。

イーストDR(ドルチェ)オールマイティ(標準タイプ)耐冷凍、カビ防止。
イーストTR(ティアラ)DRの上位版。値段は少し高め。
イーストSR      低糖域での発酵が強い。高いカビ防止(食パン向き)
イーストGA      中高糖域での発酵が強い。耐冷凍。(菓子パン向き)
イーストFG(フリーゴ)低温で発酵が抑制される。(デニッシュ向き)

標準タイプは、DR(ドルチェ)となっていますが、GAも標準的に使われます。各違いは、発酵力、発酵する温度帯、風味、機能性です。全て使ってみた結果、ミキシングは変わりませんが、温度帯による発酵速度が極端に変わり、パンの風味、食感などはすぐにわかるほどに異なります。防カビ機能のあるイーストは、発酵時の乳酸などの有機酸によるものです。

現在のオールマイティ型は、20年以上前と比べると、生地耐性が高く、カビ防止能力も高い。研究で新たな良質が菌株が発見され続けているからです。SR、GA、FGは、特化型で極端な強さを発揮します。効果的に使う環境であったり、季節によって使い分けるのもいいかもしれません。

昔は「生地を冷凍するときは、配合にイーストを倍近くにする」そう言われていましたが、現在はそんなことはありません。かえって冷凍障害が出ることもあります。生地にどうしても冷凍障害が出てしまうなら、冷凍耐性の高いイーストを使うことをお薦めします。

イーストの種類によって、生地にはっきりと違いは出ますが、総合的なパンのおいしさとの比較はどうだろうか。どちらかといえば、パン作りが失敗しにくくなるといった方が適切かもしれない。今回、5種類使ってみて、すごく勉強になりました。
パン屋で生イーストを2種類以上使うのは、消費期限や置き場所の問題があり、悩むものですが効果は確かにあります。カネカ製だけでなく、各メーカーは数種類、用意してます。

 

○ イースト 06/09/2017

サフとは

 

サフ(saf)は、フランスのルサッフル社のインスタントドライイーストです。サフは世界各国の輸出用に作られており、フランス国内で使われることは少ないようです。日本への輸入は、日仏商事が独占しておこなっています。

サフのインスタントドライイーストの種類は、いくつかありますが、メインは、やはり、金と赤です。(サフゴールド、サフレッド)
青は、赤にビタミンCを抜いたタイプで、緑は、伸展性を重視したタイプで生地が驚くほどよく伸びます(ピザ生地向き)。その他、いくつか種類があります。名前に色がついているのは、パッケージの色にちなんだものでそのまま名称になっています。

金は耐糖タイプで、砂糖使用量は、12~20%用です。
(バターロール生地、菓子生地、デニッシュなど糖分の多い生地向き)
赤は低糖タイプで、砂糖使用量は、0~12%用です。
(ハード系、食パン、バターロールパン向き)

金でも砂糖5%で使えますが、後半、発酵力が劣る現象になり、赤でも砂糖15%で使えますが、これも出来栄えとして金には劣ります。ようするに、10%を超える生地は金で、10%以下の生地は赤で安定するということです。
昭和の時代の初期の赤サフは、発酵等に不安定さがあったと聞いていますが、優秀な菌株の発見や製造改良を経て、現在はかなり安定しています。

日本のパン業界で、サフが圧倒的に使用されるのは、 パン屋「ドンク」の影響です。
本格的フランスパンを日本全国に広めたのは、ドンクであることが紛れもない事実で、ドンクがサフを使用していました。昭和期に広めるきっかけとなったのが、ドンク、その講師フランス人のレイモン・カルヴェル氏、ビゴ氏、日仏商事とフランス製のサフを使用する環境が整っていたのです。ドンクがサフを使う影響は大きく、日本でフランスパンを作るならサフという流れになりました。製パン材料業社で、インスタンドライイーストは、サフしか扱っていないところも あります。知名度も圧倒的で、ずっと続くのではないでしょうか。もちろん、サフを使っていないパン屋もたくさんありますが。また、ルサッフル社は、イーストフードの「B・B・J」も作っていて、サフと相性が良く(当然ですが)、フランスパンを比較的、安定して作ることができます。なぜか、他のインスタントドライイーストとは相性が良くないようです。「B・B・J」は、ベーカーズ、ボーナス、ジャパンの略です。

 

 

○ イースト 06/09/2017

天然酵母のイメージ

 

日本人のパンの消費者は、「天然酵母パンは、『安全』、『自然』、『ヘルシー』『本格的』、『美味しい』」というイメージを持つ割合が半数以上になると、ある調査報告にありました。(世界では日本だけです)
個人的に検証します。

「安全」は、イーストの安全性を参照に。
「自然」は、生ーイスト、ドライイーストよりも機械を使わなくて工業的でないから。という理由であれば、天然酵母で機械を使うのはあります。材料から一から作って、野生酵母の使用であれば、自然な酵母と当然、いえます。根本的には個人の「自然=安全、安心」の考え方によります。
「ヘルシー」は、乳酸菌の効果でしょうか。でも、もともと、ひとつのパンに入っている天然酵母の使用量は少なく、さらに少量の乳酸菌です。しかも乳酸菌は焼成で確実に死にます。乳酸菌のおかげで、ヘルシーといえばおおげさ過ぎます。(というか間違い)
「本格的」は、確かに本格的です。本来、パン作りはパン種作りから作られていました。
「おいしい」は、おししいものは、生イースト、ドライイーストのものを凌駕します。

天然酵母のパンは、好きですか?
この質問は、好き嫌いに結構、分かれます。

食べ物は、初めて食べたときの印象が強く、あとあと尾を引きます。天然酵母パンが好きな人は、天然酵母の本当のおいしいパンに触れ、従来にはないパンの魅力に取り憑かれ、また食べたいとなります。嫌いな人は、値段が高めなのにパンが硬い。酸味が嫌い。まずい。など、ボロカスです。一度、経験するとげんなりです。個人的には、以前、天然酵母パンのカンパーニュを買ったときに強烈な酸味がして、食べられずに捨てたことがあります。別のパン屋で天然酵母パンを買うときのためらう原因となりました。酸味の強いばかりが天然酵母パンではなく、素晴らしい味、香りのもあると、のちにわかることになるんですが。

ちなみに、ドイツに行った友人によると、ドイツ人はパンの乳酸菌のきつい香りが気にならないという。小さい頃からなじんでいるからで、あれがパンらしい香りだと感じる、と。日本人の自分からしたら、信じられないですが、日本で酸味の香りがするパンは、どれだけ売れるのだろうと気になるところです。

1995年以前にも天然酵母パンはありました(天然酵母は、材料から一から作るタイプです)。当時の天然酵母パンは、まずいのが多かった。値段は高い、硬い、酸味がするというものです。当時の悪い印象を持っていて、現在も嫌いという人も多いのではないでしょうか。現在は、おいしい天然酵母が増えました。レベルが高くなったのです。ずっと敬遠しているとすれば、いずれ挑戦してほしいものです。

天然酵母の語源は、知っていますか?
「有限会社 ホシノ天然酵母パン種」の公式サイトに「昭和26年、日本で最初に『天然酵母パン種』を作ると同時に、名称も考え出した」と、あります(2016年のリニューアル化に伴い、この文書はなくなっています)。のちに「天然酵母」が定義付けとして論争を巻き起こすことになるとは夢にも思わなかったに違いない。まして、パンの酵母以外にも使われるなんて。

 

 

 

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