パン屋巡り パンでできた身体

◎ エッセイ

 

○ パン屋 04/17/2017

パン屋巡り

 

私はパン屋を経営していますが、休みの日に他店のパン屋に行くことがあります。
どういうパンを作っているのか、店の雰囲気、POPなどを見て、とても参考になります。

パン屋で働いていると、よくわかるのですが、パンは作るごとに味などの違いが出やすい。
簡単にいえば、日によってパンの当たり外れが出やすいものです。
毎回、同じパンが理想ですが、なかなか難しいです。

ある有名パン屋に行ったとき、 食パンがおいしいとの評判で、今まで3回買いに行きました。
でも、その3回とも食パンの側面が白く凹んでいたのです。(ケービングですね)
過発酵生地だったのか、明らかな失敗パンです。
せっかく遠くから買いに行ったのに、それはないだろう。
食べてみても、おいしいとは思わなかった。
昔からおいしいと評判なのだから、いつもはおいしいのだろう。
私のときは3回ともハズレだった。偶然ですが、こういうことはあります。

パン屋は、曜日や時間帯によって、パンが多い少ないはあります。
先日の土曜日、昼過ぎにお客様から、
「初めてここのパン屋に来たんですけど、昼過ぎだと、いつもこんなにパンはないんですか?」
ありゃ、いつもではないです。予想より売れてしまったんです。

別の日には、「たくさんのパンの種類と数が置いてあるのね」
いやいや、予想より売れてないだけです。

食べログなどで、パン屋の評価点を付けることがありますが、
1回だけで全ての評価を付けるのは危険です。
実際に私がすごくおいしいと思っているパン屋があって、その店の評価を見てみると、
ひとりの人が「おいしくなかった」と、書き込んであって、すごく驚いたことがあります。
たまたま、ハズレのパンになったときだったのか、
その人の好みに全然、合わなかったのか、どちらかはわかりません。

あるパン屋を評価するとき、最低3回は行ってほしいです。
でも、遠くにあるパン屋は1回行くだけでやっと、ということが多く、
それに1回でも行くと、そのパン屋を評価したくなるのが心情なので、仕方のないことでもありますね。
パン屋巡りはおもしろいし、勉強になるので、 私はできるだけ行こうと思っています。

 

○ パン屋 04/17/2017

パンでできた身体

 

歯医者の先生に言われました。
「パン屋で働いていると虫歯になりやすいから、歯磨きはしっかりするように」
職場の空気は、砂糖が空中散布されているから、虫歯になりやすいのだそうです。
確かに私も含めて、パン職人は虫歯になっている人が多いかもしれない。

オーブンの修理のときに、窯の会社の人に言われたこともあります。
「店によっては、オーブンとミキサーが近いことがある。
そこでオーブンの内部(炉床を開けた場所)を見ると、小麦粉の固まりが結構な高さになっているときがある。
店を作るときにこういうことはわからないだろうから、しょうがないけどね」
オーブンの開閉のときに、近くのミキサーから小麦粉などを吸い込んでしまうのですね。

そうなれば、私の身体はどうだろう。
20年以上、パン屋で働いていて、パンの材料をどんだけ吸い込んでいるんだ。
まさに、パンでできた身体です。

 

 

 

コメント