レシピを世間に公開する

◎ パンの作り方

 

○ レシピ・配合・製法 04/15/2017

レシピを世間に公開する

 

あなたは、パン屋の経営者とします。
出版社の人が、「パンのレシピを公開して、もらえないでしょうか?
と、店に訪ねてきたら、どうしますか?
名誉なことだけど、しばらく考えさせてもらう、と悩むことになりますか?
友達ならまだしも、本になるのは何かと不都合なことにならないかと。

年配の人ほど隠したがる傾向があります。
昔は、レシピはその店だけのもので他者には秘密が多かった。
そういう風潮でした。

断る理由としては、(恥ずかしい、面倒などの性格は除いて)

1)知人、友達、講習会で教えてもらったレシピだった。
2)パンの本、サイトのレシピを真似たものだった。
3)製法特許の製法だった。個人店ではほぼバレないけれど、本で公開するのは問題外。

4)公開するほどのレシピではない。一般的な普通のレシピだった。
5)レシピは未完成である。優秀なはずだが改善の余地を残していている。

6)イーストフードが入っている。どうも世間ではイーストフードが悪く扱われている。
その真意は横において、イーストフードを使っていると公表しにくい。
7)完成度が高いレシピで、苦労して開発したので公開する気になれない。
8)他社に真似されるのが嫌だ。近所のパン屋が真似をする。

レシピについて断る理由は、だいたいこんな感じでしょうか。
1~3は、公開したくても無理です。
4、5は、公開してもおかしくはないけど、微妙なとこです。
6は、イーストフードに問題がないといっても、世間ではそう思っていない人が大勢います。
イーストフード抜きに公開するか、それでは良心が呵責することになる。
堂々とすれば良いと思いますが悩むところです。

7、8は、試行錯誤を繰り返して、
苦労したレシピをいとも簡単に他人が知ることになるのは、納得できないということです。
また、個人のパン屋に教えても良いけど、中堅、大手のパン屋には教えたくない。
その気持ちはわかります。無遠慮に自分の店の近くに新たにパン屋ができる可能性もあります。

公開を拒否する気持ちは、わからないでもないですが、
レシピを世間に公開することは、名誉なことであって、
店の名前、経営者、パンのことが知られる良い機会です。

レシピを公開して、真似されても開発者のパンを越えられない
開発者は、何をどう調整すれば良い、ということを熟知しています。
研究されて、日本全体のパンのレベルが上がれば、
パン好きな人が増えて、結局、自分の店も繁盛するということもあります。

最近は、レシピを公開しているパン屋が増えていますが、良いことです。
興味のある人がたくさんいますし、パン業界全体の発展になります。
依頼があれば、ぜひ公開してほしいと願うばかりです。

追記:この項目を書いたのは平成23年頃でしたが、25年に「パン 生地の辞典」が出版されました。
レシピ集です。有名パン屋の経営者が使用した機械、材料の銘柄を事細かにしています。
素晴らしい。研究を繰り返したあとが見えます。
参考になりますが、真似をするのは難しい。真似するぐらいの実力があれば、自分で開発します。
ここまで難度の高いパンを作っていたとは、本当に驚きです。
往復ビンタを喰らったような気持ちになりました。
上記の本以外でもレシピを公開している本は増加しています。

 

 

 

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