小麦粉の成分と種類 小麦粉の種類の比較

◎ 原材料
○ 小麦粉 04/24/2017

小麦粉の成分と分類

小麦粉の成分

○)炭水化物(65~77%)
炭水化物は、でんぷん(澱粉)のことで、でんぷんはぶどう糖の分子量の大きい化合物です。
ごはんやパンを食べると、口の中の酵素の働きによって、ぶどう糖に分解され、噛めば噛むほど甘味を感じます。
でんぷんを水に溶かして加熱すると、水を吸収して膨らみはじめ、そのうち全体が半透明となる。これを「でんぷんの糊化(アルファ化)」という。
炭水化物は、ミキシング中にグルテン組織と結びつき、パンの骨格を支えます。

○)タンパク質(7~13%)
小麦粉のタンパク質は、グルテンを形成します。
グルテンの特性は、小麦粉の小麦タンパクの質と量に依存しています。

○)水分(14~15%)
小麦粉の水分はどの種類であってもほぼ同じです。

○)灰分(0,3~1%)
灰分は成分的にはミネラルのことで、くすんだ灰色をしていて、皮部、胚芽部に多く含まれます。

小麦粉の分類

小麦粉のタイプは、タンパク質と量により分けられます。

小麦粉 タンパク質の質 タンパク質の量 粒度
最強力粉  強靭
 強力粉  強
 中力粉  軟
 薄力粉  弱 甚細

最強力粉は、強力粉の中でも特に硬質で、良質なタンパク質で量が多い小麦粉をいう。
国産小麦粉の多くは、薄力粉に近い中力粉タイプです。
品種改良によって、パン用に外国の強力粉に似たタイプの銘柄が増えています。

小麦粉の品位は、灰分よって分けられます。
品位は、等級として、特等粉、1級粉、2等粉、3等粉(末粉)があります。
灰分の量が少なくなるにつれて等級が上がる。
少ない方が小麦粉としての精製度が高く、製パン性が高い。
つまり、小麦粉にとって灰分は不純物であり、
灰分が少ない方がグルテンはきれいな網目組織で質も高くなります。
日本で売られているパン用小麦粉で一般に売られているのは、
一級粉であり、等級を気にすることはない。(二級粉以下は別の食品に使われている)

タイプ、品位とは別に商業用として分類されている小麦粉の種類もあります。
○専用粉(小麦粉)
専用粉は、製粉会社がそのパンの種類に適した小麦粉として作っています。
例えば、フランスパン専用粉(中力粉)は特に味と風味がよい。
デニュシュ専用粉はデニッシュに適した小麦粉として粉同士がブレンドされてます。

○ミックス粉(小麦粉+他の材料)
ミックス粉は、小麦粉に他の材料がブレンドされています。
例えば、イーストドーナツミックス粉は、イーストと水を足すだけで、
イーストドーナツ生地ができます。(好みで、卵を足すことなどもできる)

○機能性粉(小麦粉+酵素)
強力粉に酵素が混入していて、生地耐性を上げるなどの目的があります。
例えば、対冷凍小麦粉は、小麦粉にいくらかブレンドすると冷凍耐性が上がります。

○ 小麦粉 04/24/2017

小麦粉の種類の比較

小麦粉の種類

グルテン組織の質 吸水
 強力粉   硬質、強靭 多い 多い
 薄力粉   軟質 、軟弱 少ない 少ない

小麦粉のタイプによる性質の違いは、パン作りで重要です。
○)強力粉のタンパク質の質は、強固で、量は多い。
質が強固であると、歯応えがあり、吸水は多くできて、ボニュームが出て柔らかくなります。
○)薄力粉のタンパク質の質は、軟弱で、量は少ない。
質が軟弱であると、口当たりは柔らかく、歯切れがよい(サクイ)。吸水は少なくなります。

強力粉と薄力粉の比較
○)小麦タンパクが多い→吸水が多い→ミキシングが長い→グルテン組織が強化される→ボリュームが出る
○)グルテン組織の質が強靭→長いミキシングに耐えられる(機械耐性が高い)
○)吸水が多い→パンが柔らかい
グルテン組織(質、量)、吸水、ボリュームが繋がっているのがわかります。

強力粉の方がパンは柔らかい、ボリュームが出るとなると、
薄力粉を使う必要がないのではないかと思われるかもしれませんが、そうではありません。

薄力粉は、グルテン組織の質が軟質、軟弱→口当たりが良い、歯切れがよい。という利点があります。
ボリュームが必要ない、関係ないというパンもあります。

フランスパンが良い例で、フランスパンに使用する小麦粉のタイプは中力粉ですが、
強力粉100%だと、ボリュームが出すぎるうえに引きが強すぎてフランスパンは食べにくい。

強力粉100%から薄力粉10~20%ブレンドする生地といえば、
バターロール生地、菓子パン生地、デニッシュ生地などがあります。

小麦粉のタンパク質(小麦タンパク)だけがグルテン組織を形成するとなっていますが、
ライ麦粉のタンパク質(ライ麦タンパク)も少しは形成します。
ライ麦タンパクの性質は粘着性でべたべたしていて、
小麦粉のグルテン組織とは性質から違い、軟弱でもろい。ボリュームも出ない。
ライ麦粉のグルテン組織がそういう性質なので、パンは重く目が詰まっている。
ライ麦粉100%だと、やはり重過ぎる、作りにくいということもあり、
小麦粉+ライ麦粉ということはよくあります。

国産小麦粉の多くは中力粉タイプで、強力粉と薄力粉の中間の性質です。
フランスパンと同じ中力粉なので、
国産小麦粉で、通常にあるフランスパンと同じようにできるかかといえば、違います。
同じ中力粉でも性質が違うのです。

国産小麦粉も品種改良が盛んで、近年、強力粉に近いタイプもありますが、
外国産小麦粉とはやはり性質は違うので、国産小麦粉に合ったレシピになります。

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