油脂の種類 油脂の役割と特性

◎ 原材料

 

○ 油脂 04/22/2017

油脂の種類

 

食用油脂は、常温(約15℃)で液体状のものを油(oil)、固体状のものを脂肪(fat)という。
ヤシ油やパーム油のように、常温で固まる性質のものもある。
製パンでは、固体状の油脂が使用される。
液体状は、製パンの油脂としての機能が充分発揮されないので、オリーブオイルは例外で使用されることはありません。

油脂の種類
1、バター 牛乳の乳脂肪を分離させて、練り固めたもの。多少の乳成分を含み、独特の味、風味がある。
2、マーガリン 精製した油脂に乳成分・食塩・ビタミン類などを加えて乳化し、練り合わせたもの。
水素添加して、油脂の硬さを自由に調節する。
3、ショートニング 植物油または動物性油脂を原料とした食用油脂。無味無臭が特徴。油脂の機能性を重視したもの。

バターは、バター(有塩、塩不使用)と発酵バター(有塩、塩不使用)の2種類があります。
発酵バターは、バターの製造段階で乳酸菌を添加して発酵させたものです。
外国でこちらのよく作られていますが、逆に日本ではあまり作られていません。
製造中も発酵が進むため、手間ひまがかかり、管理が大変で生産効率が悪いからです。
(外国(特にヨーローッパ)では、そのようなものだと施設が充実しています。気候も関係します)
日本産の発酵バターは、希少価値があり値段が高いため、パン屋で使用されているのは、ごくわずかです。

バターは、バターの味、風味は昔から根強い人気があります。
欠点としては、
1、凝固点(15℃)の高さ、融点(32℃)の低さによる作業性の悪さ。(使いづらい)
2、クリーミング性が劣る。空気を含みにくく重い。パンはパサつきやすい。
3、味、風味が濃厚であるため、他の材料の特徴を消してしまう恐れがある。
4、マーガリンと比べ、高価である。
5、近年のバター不足により、手に入りにくいのは問題である。
欠点は多いですが、それでも使いたいという魅了はあります。
バターの香料はありますが、長年、研究されているわりには、あまり似ていません。
バターの芳香成分が細かく多いからです。化学的な再現が難しいのです。

マーガリンの種類
○オールラウンドタイプのマーガリン 味、風味、機能性など種類による幅は大きい。
○コンパウンドマーガリン マーガリンにバターが混入したもの。(30~51%)
独特な味と風味を持つバターと作業性が良く安価なマーガリン、双方の長所を併せ持つ。
○発酵バター バターは厳格な規定があり、ここでいう発酵バターはバターではありません。
外国の発酵バターを混入して作られたマーガリンを発酵バターと言っているだけで正確にいうと誤用の一種。
○練り込み用マーガリン 生地への練り込みに適している。
○折り込み用マーガリン 生地に折り込むのに適している。(ロールイン油脂という)
○バタークリーム用油脂 ホイップ性能に優れていて、バタークリームを作るのに適している。

マーガリンは、味、風味、機能性、様々な種類があります。
値段の幅も広く、500g300円以下から最高級なものはバターよりも値段が高いものがあります。
バターと比べ、食感は軽く、作業性が良くて扱いやすい特徴があります。

ショートニングは、 名前の由来も英語の「サクサクする」であり、油脂の機能性を重視したもの。
無味無臭が特徴です。値段の幅はあります。高いものはバターの値段ほどします。
値段の高いものは、油脂の機能性が高く、他の材料の邪魔をしません。

 

○ 油脂 04/22/2017

油脂の役割と特性

 

油脂の役割
1、生地に弾力性、進展性を与える。
2、生地耐性を上げる
3、パンにボリュームを与え、ソフトにする。
4、スダチを均一で細かくする。
5、食感、歯切れをよくする。
6、味、風味を与える。
7、栄養価を高める。
8、パンの老化抑制。

油脂は主原料ではないですが、生地、パンに多大な影響を与えます。

油脂の可逆性
固形脂は、非常に細かい結晶と液状油が均一に混ざり合ってできています。
この状態を「可逆性」がある状態といいます。
可逆性とは、ものに力を加えても元に戻らない性質のことです。

固形脂が自由にかたちを変えられる温度域を「可逆性の範囲」といいます。
バターは可逆性の範囲が狭く、
マーガリンやショートニングは、製品によって個性があります。
夏期、冬期によってもメーカーが扱いやすいように品質(可逆性の範囲)を変えています。

油脂の酸化
酸化された油脂は、変色や異臭、栄養素の減少など、風味や品質が低下しています。
使用するのは避けましょう。(捨てるしかない)

酸化の原因
1、紫外線や近紫外線 直射日光は厳禁です。
2、熱 特に夏期は必ず冷蔵庫で保管しましょう。
3、金属 金属と接触させておくのは止めましょう。
4、塩、塩水は安定性を低下させます。
無塩マーガリンより、有塩の方が安定性は劣ります。
砂糖は、油脂の安定性が増します。

 

 

 

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