生地のリッチとリーン パン生地の共通認識

◎ パンの知識

 

○ パン生地 04/11/2017

生地のリッチとリーン

 

製パン専門用語の基本的なことで、リッチとリーンがあります。
どういうことでしょうか? (「原材料の役割」を参照)

リッチとリーンの意味は、
○高配合、低配合 副材料が多く、少なく入っている
○基本的な配合より、多く、少なく入っている

ひとつ目の意味は、生地全体のことです。
リッチは、高配合なので、パンは柔らかく、日持ちします。(柔らかく、日持ちする材料を多く含むため)
副材料の味や香りも楽しめます。栄養価も高く、単独でおいしい。
リーンは、低配合なので、パンそのものを味わえて、歯ごたえがあります。
主食に成りえて、飽きがきにくく、他の食べ物と合わせやすいのが特徴です。
どちらが良い悪いということではありません。

ふたつ目は、基本的となる配合より、多いか少ないかです。
例えば、菓子生地は、基本的に現在は、砂糖20~25%配合されています。
砂糖がかなり多いのは、共通認識です。
パン屋の経営者が、菓子生地だといって、砂糖18%とします。
ややリーンだけど、まだ許容範囲内です。

「現在」は、25%でも多い方です。
昭和の時代のときは、25%が多かった。
ひどい?ときは、37%という配合も見かけます。 (「製パン法 雁瀬大二郎著」)
37%だと、すごくリッチな菓子パン生地ですね、となります。
砂糖が多いことが特徴の菓子パン生地だと多くても問題はありません。

菓子パン生地は、通常は、砂糖20~25%配合です。
砂糖20%以下ならリーンな菓子パン生地で、25%以上ならリッチな菓子パン生地となります。
ただし、砂糖20%でも、他の副材料が明らかに多ければ、やはり、リッチです。
リッチとリーンの2番目の意味はそういうことです。

では、砂糖15%以下の配合で、菓子パン生地といえるのか?
とういう問題がありますね。
答えは、「パン生地の共通認識」の中にあります。

 

○ パン生地 04/11/2017

パン生地の共通認識

 

パン生地の配合は、だいたいの共通認識があるものです。
ただ、菓子パンはわかりやすいですが、ブリオッシュ生地などはわかりにくい。
バターロール生地に少しリッチなだけで、
ブリオッシュ生地だとしているパン屋はあります。
ブリオッシュの発祥は、フランスでアメリカに伝わったとき
配合はずっとリーンになりましたが、それをまたリーンにするなんて。

ここで問題を出します。

フォカッチャは、配合にオリーブオイルを使っているのが特徴です。
ある店で、フォカッチャとして、以下のものを提供されました。どう思いますか?
1、配合で、オリーブオイルを使わずにサラダ油を使う
2、ピザ生地を代用して使っている。(ピザ生地は、フォカッチャ生地に似ている)
3、食パン生地を代用して使っている。(食パン生地は、フォカッチャ生地とは近いけど、似ていない)

フォカッチャ生地の油脂の部分だけを入れ替え、似ている生地で代用、近い生地で代用です。
○オリーブオイルが入っていないフォカッチャなんて、許せない。
○パンが似てたら、生地のことは気にしない。
○おいしいなら、他のことは気にしない。
個人差があるでしょうね。

この問題で、一度、パン屋の経営者たちと議論をしたことがあります。
結論としては、3でした。
おいしい、また食べたい。と判断するのはお客様です。(食べる人)
3であっても、おいしければ、それで良いのです。
おいしいパンとしても、「フォカッチャ」として売るな!
もちろん、そういう声は聞こえます。

今回の場合、食パン生地を使っておいしいのか? ということはあります。
フォカッチャは、フォカッチャ生地として長年の積み重ねで、その配合として存在します。
3でも構わないけど、それでもお客様がおいしいと満足すれば、の話です。

ファミリーレストランのサイゼリヤは、知っていますね。
実は、ここで提供されているフォカッチャは、ピザ生地です。
おいしいと好評で、それで売れ続けていれば、良いだけです。

問題点としては、
サイゼリヤのフォカッチャが、実はピザ生地でできているとは、知らずにいて
これがおいしいフ本当のフォカッチャだと拡散してしまうことや
オリーブオイルが好きだからフォカッチャを食べたのに
入っていなかったということが起こりうることです。
サイゼリヤの店内で、フォカッチャはピザ生地でできています。
とは、表記しないでしょうから。

問題点はありますが、3が現実的なのかな。
それで納得できない人も大勢いるでしょうね。
フォカッチャに限らず、似たようなことは、パン屋ではたくさんあります。
ブリオッシュ食パンといいながら、本来のブリオッシュ生地とかけ離れているようなことが。
おいしいものは売れる。おいしくないものは売れない。
という自然淘汰で決着するのでしょう。

 

 

 

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