あんの種類 うぐいすあん

◎ パンの知識

 

○ パンの種類別考察 07/07/2017

あんの種類

 

餡(あん)の種類
小豆の品種には、大納言(大粒種)、中納言(普通小豆)、白小豆(白いんげん、手亡)があります。
生餡(なまあん)-- 小豆をなるべく皮を破らないよう柔らかく煮上げて渋を取り、水気を切ったもの
粒餡は(つぶあん)-- 生餡に甘味を加えて練り上げたもの
こし餡(こしあん)-- 粒あんを作る工程の途中で、皮を取り除いたもの
小倉餡(おぐらあん) -- 粒あんと、こしあんを混ぜたもの
白餡(しろあん) -- 小豆(あずき)色ではなく、白いため、この名称が付けられている

本来の小倉あんは、煮崩れしにくい大納言の粒あんと、中納言のこしあんを混ぜたものです。
近年では粒あんのことを、そのまま小倉あんという場合も多く見受けられ、
あんを作る工程で、粒あんに適度に皮を取り除いたものを「小倉あん」として、粒あんと区別されることもある。
白あんは、粒あんとこしあんがあり、後者が一般的で、特に白練あんともいう。(白あんの粒入りは珍しい)

バラエティーあん(季節あん)
季節あんは、生あん、白あんなどをベースにして、野菜や果物を配合した季節性のあるあんのことをいう。
野菜や果物のペースト100%である場合、
味や風味が強すぎる、品質上の安定性に欠ける、非常に高価などの問題がある。
そのため、ペーストよりもあんにして、和洋菓子、パンで手軽に使用されるやすくなる。
バラエティーあんの種類は、非常に豊富である。
栗、りんご、レモン、梅、苺、みかん、かぼちゃ、焼きいも、紫いも、ゆずなど。
野菜や果物以外でも、抹茶、よもぎ、黒ごま、生姜、珈琲、ミルク、チョコレートなどがある。
食べるラー油が流行したときは、食べるラー油あんが登場して、なんでもありの印象を受ける。
(食べるラー油あんは、試食で食べましたが確かに食べるラー油のあんだった!
しかし、売れずにすぐに生産中止となる)

小豆餡以外の餡
うぐいす餡(うぐいすあん)--青エンドウを茹でたものを潰して、砂糖または蜜で甘い味をつけた緑色のあん。
ずんだ餡(ずんだあん)--枝豆(青ばた豆)を茹でたものを潰して、砂糖または蜜で甘い味をつけた緑色のあん。
ずんだ餅(もち)は、東北地方(特に仙台)の伝統的な郷土菓子で、ずんだあんより、こちらの方が有名です。

 

○ パンの種類別考察 07/07/2017

うぐいすあん

 

うぐいすあんは、誰が創案したか知っていますか?
「おいしいパン屋さんの本 マンボウムックス1」に記事として掲載されています。
この本は、1993年12月に第1版が発行されて現在は非常に入手が困難なので、一部、抜粋して紹介します。

石川末三郎さんは、明治39年生まれ。
大正10年に「木村屋総本店」(銀座)に入社。
その頃は、70人もの人が働いていた日本一の大きなパン屋でした。
石川少年は、そのとき14歳だった。

「まずは、小僧になるわけです。使いっ走りから売り子になっていく。
そのころの木村屋にはあんパンが2~3種類ありましたし、乾パンなんかもありましたね。
食パンとケーキなんてのもやってましたから一通りはあったんですね
それで16歳にならないと、製造部っていう工場に入れないんですよ。
早くパン職人になりたくてね。
工場に入るとね、初めは追い回しという奴で、見よう見まねで仕事を覚えていくんですね」

もちろん、工場に入っても初めから生地を触らせてくれるわけではない。
工場の掃除から始まり、パン製造の工程のかなめである「板前」目指して修行に明け暮れる。
昭和2年、20歳になった彼は召集を受けて入隊する。
そのころは、「板前」直前のあんこ係になっていた。

「2年間兵隊に行きまして、除隊になってから少し兄の和菓子屋を手伝ったんですよ。
そのときのうずら豆を煮ながら、あんこに青いえんどう豆を使ったら、と考えまして。
豆が青いから、うぐいす豆にしよう、と。
でも、豆を煮ていると黄色くなってね。青い色を出すのに苦労しました」
うぐいすパン誕生は昭和5年頃のときだ。

「板前」として存分に腕をふるっていた石川さんに今度は戦争の影が近づいてきた。
相手方の食べ物として、乾パン以外のパン作りは次第に窮地に追い込まれて行く。
木村屋が復活したのは、昭和26年になってから。
10年以上も思うようなパン作りができない日々が続いた。

「毎日、作っていたのが1日置きになって、1周間に1度、終いには10日間に1度になって。
原料の小麦粉が入ってこないでしょう。軍需工場に行ったりね。
工場で歯磨き粉を詰めるアルバイトもしました。
粉は粉でも歯磨き粉じゃ、情けなかったね」
「どんな粗悪なパンでも作れば売れるってとき、ずっと我慢してたんですよ。
だからようやく、あんパンが作れるようになったときはうれしかったですねぇ」

今ではどこでも見られるようになった動物パンも石川さんの発明だ。
思いついたのは昭和5年頃だが、商品化されたのは昭和33年だった。

以上でした。
うぐいすあんを使ったパンは最近、めっきり見なくなりました。
あんパン自体が現象傾向にありますからね。寂しい限りです。

昭和初期から戦時中のパンの資料は少ない。
本としてあとは、「天皇陛下のパン職人 渡辺藤吉」があります。
銀座木村屋のことは、「銀座木村屋あんパン物語 大山真人」が詳しい。

 

 

 

コメント