食パンの型(ケース) 食パンの型(ケース)の使用

◎ パンの知識

 

○ パンの種類別考察 07/07/2017

食パンの型(ケース)

 

型(ケース)に入れて作るパンの代表が食パンです。
よく売られている1斤は、1本の3分の1大きさです。
1本を作って、スライサーで3つに分けているんですね。
1斤は、ワンローフです。(1斤の食パンはワンローフブレッド)

食パンの由来は、イギリスで作られていた蓋なしの食パン(ワンローフブレッド)であり、
アメリカに伝えられたとき、形を揃えるためや合理化のために蓋をされて、3斤型(1本)になったのが始まりです。
現在、日本のパン屋で売られているのは、このアメリカタイプが主流となっています。

食パンの1本(3斤)型は標準のサイズがあります。(標準で2タイプあります)
また、2斤、1,5斤、1斤の型や大小、様々なサイズな型が用意されています。

型を使う目的
1、型に沿った形のパンになる。
2、パンがソフトになる。

説明
型があると、その形状に沿った特徴のあるパンができます。
パンは焼成時に生地の外側から中心に火を通すので、外側は継続的に熱が加わり、水が蒸発して、硬くなりますが、
型があると、生地の外側の温度は上がらず、蒸し焼きのような状態になります。
(蓋をしていると、全体的にそうなります)
つまり、型を使うと蒸し焼きになって、パンはソフトになるのです。

欠点は、焼成の調整が難しくなることです。(パンが見えないため)
焼成温度は、型に火を通すので、必要以上に温度を高める必要があります。
また、型から火を通してとなるので時間がかかります。
実際、蓋がない場所はきれいに焼けているのに型があった場所は真っ白ということがあります。
(特に型の使い初めでそうなります)
型を使用したパンの焼成は難しいものです。
それでも、パン全体がソフトになるのは魅力的で、このソフト感は独特のものです。

食パン型の材質はアルタイトが多い。(アルタイトとは、鉄板にアルミメッキを施したもの)
アルタイトにテフロン加工(フッ素加工)がしてあるタイプは離型油を塗らなくていいので便利ですが、少し割高になります。
注意として特殊加工を傷つけないこと。剥げて、部分的にパンがくっついてしまいます。

型は、サイトや製菓材料店で売っています。
サイトでは種類も豊富でじっくり選べますが、寸法をきちんと測らないとオーブンに型が入らないことがあるので注意です。
製菓材料店では、品数の数は多くありませんが目で確かめらます。
(それでも、オーブンのサイズは測っておくこと)

型を購入時したあとは、自分で「空焼き」という処置が必要です。
1、型に火を通す。
2、油をなじませる。
この2つが理由です。

説明
購入時の型は、とにかくもう火が通りにくいです。
火が通りにくいので、焼成温度を上げるのですがどこまで上げるか苦労します。
何度も型を使っていると、型に火がなじんできて、火通りがよくなり、必要以上に温度を上げなくてすみます。
特殊加工していない型は、焼成後に食パンが型にくっついて抜けませんので離型油を塗ります。
離型油は、柔らかい粘土状の固形タイプとスプレータイプがあり、市販で売られています。
固形タイプは布巾で塗りつけます。(古いTシャツを手頃な大きさにして使用できます)
スプレータイプは、手軽で便利ですが高価になります。
離型油は、サラダ油やショートニングで代用できます。
型の購入時から数回は厚めに塗ります。
何度も型を使っていると、油がなじんできて、薄く塗るだけで使えるようになります。

空焼きの方法
1)購入時の加工用油やホコリを取るためにきれいに洗って、水分を取るために拭きます。
2)オーブンの温度170~200℃で、約15分間、空焼きします。
3)型が充分、冷めたら、内側に離型油を薄くまんべんなく塗ります。
4)2、3を数回、繰り返して完了です。
空焼きの方法は購入時に店員さんやメーカーに尋ねるか、別のサイトでも参照してみてください。
空焼きをしないと本当に苦労することになります。

焼成後の型の処置は、やけどをしないように軍手をして、布巾できれいにします。
汚れがひどいときは、スポンジなどで洗浄してもらって結構ですが研磨剤や金タワシは傷つけてしまいます。
水気が残っていると錆びる恐れがありますので、洗浄後はしっかりと乾燥させてください。

食パンの型は、アルタイト製が多いですが、それ以外の小型の型であれば、
100円ショップなどで、シリコンや強化プラスチックの質材で売っています。
安価で空焼きをする必要がないので便利です。

天板について
天板は、焼成前にパンを置くための鉄やアルミでできた板のことです。
鉄板(てっぱん)といわれる方もおられますが、正しくは天板(てんぱん)です。
購入時は、食パンの型と同じように空焼きの処置が必要です。
同じように何度も使用していると、解消されていきます。

 

○ パンの種類別考察 07/07/2017

食パンの型(ケース)の使用

 

型比容積(生地比容積)
食パンの型の適正生地量は、どのくらいでしょうか?
計算方法はありますが、ここでは略します。
「食パン、型比容積」で検索すれば、たくさん出てきます。
計算は、参考になりますが、得た数値は、だいたいの目安です。
好みや配合、製法などで変わるものです。

ここに業務用の標準の食パン型(3斤分)があるとします。(サイズは、370×120×H125 )
昔は、生地重量1500gが一応の目安となっていました。
(250g×6つ=1500g 配合は、上白糖5~6%、油脂5~6% )
当時は、食パンの目が詰まったもっちり感が好まれ、後にもっと軽い食感を求めたことや、
配合のリッチ化や窯伸びしやすい材料を混入することも多くなり、生地重量は減ってきました。
現在は、220~250gの範囲が多いです。
(230gが多く、250gは胚芽ブレッドなど窯伸びしにくい食パンです)
まとめると、250g以下にする理由として、
1、軽い食感を求める
2、窯伸びする材料を含む(卵、乳製品(牛乳、生クリーム)など)
3、窯伸びする配合をしている(砂糖6%以上、油脂6%以上など)
4、製法は、直捏法ではなく、中種法を選択している(窯伸びしますので)

生地重量は、多くし過ぎると目が詰まって重すぎる。
過発酵のとき、型にパンパンになりやすい。
少なくし過ぎると、ケービングになりやすい。(発酵を大きく取るので)
食パンの角が丸くなりやすいなどの欠点があります。
生地重量は許容範囲で、好みということになります。
適正生地量の計算はせずに、1回目はだいたいの生地重量でしてみて、
その食パンの出来栄えで、2回目以降、生地重量を増減するのもひとつの手です。

生地の個数
食パンの生地の個数は、1本で6個が多いです。(230g×6個など)
好みで、7~9個にすることもあります。
個数を増やすほど、気泡が細かく、均一の内相になりやすい。
(個数が多いほど、型詰めのとき安定して詰めやすい理由もあります)

型詰め方法
色々な型詰め方法はあります。(丸型、一文字やM字など)
M字など細かくすると、キメは細かくなりますが、
基本的に均等に詰めれば、どの方法でも問題はなく、好みでよいです。

山型食パンについて
山型食パンは、1斤型で、400~430gにすることが多いです。
通常の蓋ありの食パンよりも生地重量は少ないことになりますが、
少なくなっても、型の上部から上に出るので、その重量が一般的です。
(それだけ、内相は軽くなっているのですね)

パン屋と家で作る食パンの作り方の違い
パン屋で食パンを作るときは、食パン5kg仕込みなどと生地を作り、
生地から決められた重量を分割していくのが一般的です。
家で作る場合は、「230g仕込みで1斤の食パン」と作ることが多い。
パン屋と、そういう違いはあります。
違いはあっても生地重量を減らす、という調節はできます。
好みで、生地重量を減らしてみるのもよいかもしれません。
増やしたい場合は、生地をもう少し多めに作るしかないですが。

 

 

 

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