隣の芝生は青く見える 和菓子屋に学ぶ

◎ エッセイ

 

○ 経営者・パン職人 04/16/2017

隣の芝生は青く見える

 

店の近くのラーメン屋のご主人と話をしていました。
「パン屋はええなぁ。パン焼いて並べて、あとはお客さんが選んで買うだけ。
俺なんか、お客さんの注文受けてから作るから、暇なときはすごく暇で忙しいときはすごく忙しい」
「パン屋はパン売れ残ったら、捨ててますねんで。ロスが大きい。
注文受けて作ってたら、材料のロスありませんやん」

「ラーメン屋は営業時間の終わりまで、店に居とかんとあかん。
パン屋は店開けてても、中の仕事が終われば帰れるから、ほんまええなぁ」
「中の仕事が終われば帰れるけど、
店を閉めてても、中で仕事をしてる時間はすごく長いですねんで。早朝から仕事してますやん」

黙って聞いていた馴染みの文房具店のご主人が口を挟んだ。
「おたくらは、いいですやんか、オリジナル商品で。
うちとこは、仕入れてから売るから同じもん。コンビニや百均に押されて売上が落ちてますねんで」
ラーメン屋とパン屋は言い返す。
「オリジナル商品作るのにどんだけ苦労するか。それに修行するのも大変やった。
それにオリジナル商品があかんかったら、さっぱり売れませんで」

商売は何にしても、長所、短所があります。長所だけの商売なんてありません。
ただ、時代の流れで、減っていく個人経営の業種は残念ながらあります。
デスカウントショップやコンビに押された酒屋、ネット販売や大型の店舗に押された本屋、薬屋。
コンビニの存在により、駄菓子屋はほとんど見かけなくなりました。
オリジナル商品を扱う店、会社は確かに強いですでも、
買っていただける価値のあるものを開発するのは、すごく大変。
他の業種を羨ましく思うときもありますが、「隣の芝生は青く見える」です。

このことわざは、外国にもあるようです。
他人のパンには、皮が七層もある
フランス、イタリア、スイス東部

となりの家のパンは、うちのよりおいしい
ドイツ

 

○ パン屋経営者・パン職人 04/16/2017

和菓子屋に学ぶ

 

菓子屋は、大きく分けて、パン屋、洋菓子屋、和菓子屋となります。
細分化して、専門店、メインの店もあります。
食パン、焼き菓子、ロールケーキ、ワッフル、シュークリームなど。

菓子屋の中にパン屋は異質です。
主食となり、惣菜も扱うので、おやつにおかずにもなるからです。
毎日食べることができる点が強みであり、パン屋は3つの中でも経営しやすい方になります。

個人で経営している和菓子屋は少なくなりましたね。
老舗として昔から続くお店はありますが新規が少ない。
季節行事で和菓子を食べることが少なくなったのと大手、中堅、コンビニに押されているからです。

それでも、贈り物するときに個人の和菓子屋を選んだり、季節行事の雰囲気を味わいたくなって、
定期的に通っている人も多いのではないでしょうか。

パン屋視点から和菓子屋を学ぶ点です。
○店のブランド化
○商品のブランド化
○包装、セットの梱包での演出
○行事や季節に合わせた商品構成
この4つがとくに素晴らしい。
もちろん、これらのことを充分、できているパン屋もありますが、
そうはもう繁盛店であり、有名なお店になっていることでしょう。

お店の名前は大事です。あのパン屋さんと誰もがわかり、あのパンと想像とできているか。
ひとつひとつの商品に対して、思い入れ、演出、説明はされているか。
ハード系やクロワッサンは、ビニール袋に入れると戻りがあるので紙袋を用意しているか。
透明のビニール袋でも、文字、図柄があると、売れ方が変わってきます。
季節や行事、イベントによる時期限定のパン、菓子は用意されているか。
バレンタインデーやクリスマスだけでなく、日本ではたくさんの特別な日があります。
それに合わせて毎回作ることは、お店の品位を上げます。

これらがしっかりできている和菓子屋は多い。
パン屋が学ぶべきことです。

 

 

 

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