パン職人への道 パン職人10年目

◎ エッセイ

 

○ パン屋経営者・パン職人 04/17/2017

パン職人への道

 

パン職人になるにはどうしたらいいのか、どういうことか。
パン職人として働いていきたいけど、何もわからず不安な人は多いと思う。

振り返ってみると、パンのことはまったく知らずにパン屋に働きに来る人は結構、いました。
その理由で多かったのが、「朝は早いけど、楽くて、らくそうだから」
楽しいのはわかるけど、らくそうというのは意外です。

パン屋で朝が早いのは当然のことで、
僕自身は苦痛に思ったことはないし、自慢に思ったこともありません。
毎日、同じ時間に起きていて、身体が慣れてくるのです。朝早く起きるのは問題ない。
だけど、どうしてか朝起きれずにたびたび遅刻をする人がいます。
気持ちが足りないのか、そういう体質なのか。
遅刻ばかりするなら、即刻、辞めた方がいい。
パン屋で働いて、朝早く起きるのは空気を吸うのと同じです。

楽しいのは、間違いなく楽しいです。
生地を捏ねて、触って成形して、おいしいパンが焼けていく。喜びや幸せを感じます。
だけど、それはパン職人になってからの話です。
見習いとして入って、そんな余裕はないです。

見習いの人に仕事は「慣れ」だと言う人もいますが、それは違います。
新しい職場に入って、「慣れ」で仕事をこなせるようになるのは、
もともと実力がある人に言う言葉です。
「慣れ」である程度はできるようになるでしょう。
しかし、ある程度であって、いつまで経っても「そこまで」です。

ある程度を突破するには、「一生懸命」「できるだけのことはする」ことです。
仕事は仕事だけを集中をして、頭と身体を使います。
人間の集中力もそんなに続くものではありませんし、一日中、思考も体力も持ちません。
それでも、限界がくるまでできる限りのことはします。
限界も自分で決めることだといわれています。
限界がきたと思ってもふんばってできる限りのことはしましょう。
そうして、力はついていきます。

家に帰ったら、くたくたになります。何もする気になれないです。それでいいのです。
一生それを続けると言うつもりはありません。
それは一流になる人です。そこまでは言いません。
人は、ふんばってがんばる時期があるのです。とりあえず、今、がんばりましょう。

若いときなら、異性に興味があるでしょう。趣味もしたいでしょう。
でも、一生懸命、仕事をしていれば、そんな体力も気力もないはずです。
何かを得ようとすれば、何かは犠牲になります。見習いのうちは仕事一筋になるべきです。
3年、少なくても1年はとりあえず続けてみてください。
技術を得ます。力を得ます。自信を得ます。

いくら仕事をがんばっても「技術を得られない、わからない、できない、周りが認めてくれない」
そんなこともあるかもしれません。
それは、「努力が足りない。努力の仕方が間違っている。または、力を貯めている時期です」。

センスのせいにしてはいけません。センスには天性のセンスと努力するセンスがあります。
センスが必要なのは一流になる人です。とりあえず、二流を目指してもいいではないですか。
続けてください、継続は力になります。力は継続してこそです。

残念ながら、パン屋に向かない、何かの理由で辞めざるを得なくなった。
それは仕方のないことです。
でも、できる限りがんばっていたなら財産は残ります。自信という財産です。

なんだか精神論になってしまいましたが、パン職人も結局は「やる気」なんです。
やる気さえあれば、パン屋では充分、働いていけます。
ぜひ、パン職人となっておいしいパンを作ってください。
僕はエールを送ります。仲間として。

※パン職人8年目、26歳の頃に書きました。
カッコつけてますね。読み直すと、恥ずかしくなります。
まぁ、これを書いていた頃は、気持ちが充実していたのでしょう。

 

○ パン屋経営者・パン職人 04/17/2017

パン職人10年目

 

人は、年々、体力は落ちてくるし、集中力の維持も短くなる。
製パン技術なんて、油断していると、いくらでも落ちます。
精神力も落ちて、気持ちはどうしても楽な方に走りがちになります。

パン屋で働いて2、3年目かな。
パン職人として10年間働いている人がいて、その人をすごいなと思った。
僕もこのまま必死でがんばっていると、10年目にはパン職人として一流になれるかな。
さて、僕もそろそろ10年目、一流どころか、せいぜい良くて二流でしょう。(笑)
10年同じことを続けることは簡単なことではないし、尊敬に値する。
しかし、内容が問題。
僕の場合、例えば、食パン生地を手分割、あんぱんの包あん技術など昔の方が速かった。
今は、店で1人でパンを作っているから、惰性なのかな。

本来、人間て「なまけもの」って思うんですよね。
例えば、左に厳しい道、右にやさしい道があるとします。
意識して、左に行こうと思わない限り、右のやさしい道に行きます。
これからは、気合の入れ直しで、できるだけ左の道に進んで行こうか。
自分を鍛える道を選んで、その先には、きっと何かがあるはず。

※パン職人になって10年目になる当時、記念で書きました。
10年目ともなると、後ろを振り返ってみたくなるものでしょうか。
あれから、自分は本当に厳しい道を選んでいるのか?
自信はない。(笑)

 

 

 

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